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アンナ・カレーニナ2

盛り上がりを見せる第2巻です。

映画を見ているので、あ、これはあのシーンに使われているところだな、とか映画のシーンを改めて思い出したりして楽しみが増しています。

映画のリョーヴィンがキティに求婚するシーンがとても静謐でありながらドラマチックで好きだったのですが、小説では2巻に登場します。
小道具は変わりながらも小説の場面をうまく再現されていて見事だなあと思いました。


今回は、ひとりの登場人物をピックアップして語ることにします。

今回選んだのは、アンナのお兄さんのオブロンスキー氏。


アンナ・カレーニナはこの人の浮気話から始まるので、なかなか印象深い人物です。
小説にはさまざまな人物が登場しますが、どれも生き生きとして人間味があります。
オブロンスキ―氏もそのひとり。

2巻でつくづく思ったのは、ああこういう人がそばにひとりくらいいると、人生はもっと彩りが増すかもしれない、ということでした。
たくさんいては困ります。でもひとりくらいいると楽しい。

あの鋼鉄のカレーニン氏すら柔らかく包み込んでしまう人柄、周りの人々との調和を重んじ、常に周りの人が楽しめるようにと便宜をはかる姿は、ひとつの才能です。
オブロンスキ―氏の陽気さが、読んでいるこちらまで伝染してくるようです。
リョーヴィンはオブロンスキ―とは正反対の性格ですが、なかなかこのふたりに友情が続いているのは、正反対だからこそ、なのかもしれません。


もちろん人間どこまでも完璧というわけにはいきませんから、自分に正直であり続けるオブロンスキ―氏は相変わらず浮気を続けているわけですけれど。
でも、このひと根っこはやはり奥さんを愛していて、決して別れる気はないんだろうなあとつくづく思います。
帰れる家があるからこそ成り立つ浮気。
だからといって、ドリーの立場からすれば、決して面白くはないでしょうが。
ある意味では少年のようですね。


アンナの決定的なちがいは、彼女の場合家庭が最終的な帰結点になっていないこと。
あとがきにも書かれていますが、当時の女性の地位はいまと比べ物にならないほど低く、離婚の定義もだいぶちがいます。
そのなかで、あくまでひたむきに「自分らしさ」を追求しようとするアンナ。
彼女の目指すところは、当時のロシアからも、また彼女の恋人からも、遠い場所であったのかもしれません。

そして、この小説で感じる面白さの二面性。
アンナとまったく違うキャラクターであるリョーヴィンも、実は、アンナと目指すところは同じであるようにミノリは思います。
まったく異なるふたりが、それぞれに異なる方法で同じ場所を目指している。
ゆえに、アンナ・カレーニナは、表題のアンナだけではなく、リョーヴィンの物語がテープの裏面のように連綿と描かれているのではないでしょうか。





アンナ・カレーニナ〈2〉 (光文社古典新訳文庫)

レフ・ニコラエヴィチ トルストイ / 光文社







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次回はアンナ・カレーニナをちょっとお休みして別の本になります。

by minori_sb | 2013-05-26 16:55 |


手作りお菓子と本の感想、日々のできごとについて


by minori

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